皮膚炎は、皮膚の上層の炎症であり、かゆみ、水疱、発赤、腫れを生じ、多くの場合、じくじくしてかさぶたになり、鱗屑（うろこ状のくず）が生じます。
原因には、皮膚の乾燥、特定の物質への接触、特定の薬、静脈瘤、絶え間なくかくことなどがあります。いずれもかゆみを伴う赤い発疹を引き起こす様々な病気を総称する用語で、重度の乾燥、ひっかき、刺激物、アレルゲンに対する皮膚の反応です。
免疫システムは体を守ってくれる大切な働きをしていますが、防御反応として炎症が起こり、それが不快と感じてしまうことがあります。これが皮膚で起こったものが、皮膚炎です。
最初に、皮膚の赤み（紅斑）から始まり、盛り上がったブツブツ（丘疹(きゅうしん)）、小さな水ぶくれ（小水疱(しょうすいほう)）ができ、さらに膿をもつようになります（膿疱(のうほう)）。その後、時間の経過とともに、ジュクジュクとただれた状態（びらん・潰瘍(かいよう)）から、かさぶたができ(結痂(けつか))、これらがはがれて（落屑(らくせつ)）、治癒に向かいます。一般的にはこれらの症状が混在して見られます。なお、症状が慢性化すると、皮膚が厚くなり粗くザラザラの状態（苔癬化）になることがあります。また、湿疹が長引いて色素沈着となることもあります。